会社口座は何個持つべき?創業期におすすめの口座数と使い分けを解説
会社を設立すると、売上の入金、仕入代金、給与、税金など、多くのお金が銀行口座を通して動きます。そのため、会社口座を何個持つかは、その後の資金管理や融資にも関係する重要な判断です。
この記事では、創業したばかりの会社に適した口座数、複数口座を持つメリットと注意点、銀行ごとの使い分け方を具体的に解説します。茨木市、高槻市、吹田市、豊中市などで会社設立を予定している方や、創業後に法人口座を増やすべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。
起業支援サポートセンターでも、会社設立や創業融資とあわせて会社口座に関する相談を日々受けています。最初から口座を増やしすぎず、事業に合わせて段階的に整えることが大切です。
目次
1. 会社口座は何個持つべき?創業期は2〜3個が目安
1-1. 会社口座は何個まで作れる?一律の上限はない
1-2. 会社口座は何個が適切?最初は1〜2個から始める
2. 会社口座は何個あると便利?複数口座のメリット
2-1. 会社口座は何個かに分けると資金管理がしやすい
2-2. 会社口座は何個かの銀行に分けてリスクを抑える
3. 会社口座は何個でもよいわけではない|注意点と使い分け
3-1. 会社口座を何個も作ると管理負担が増える
3-2. 会社口座は何個必要か目的別に決める
1. 会社口座は何個持つべき?創業期は2〜3個が目安
1-1. 会社口座は何個まで作れる?一律の上限はない
実際に、三菱UFJ銀行では、同じ支店で2つ目以降の法人口座を申し込む場合は店頭手続きとなっています。りそな銀行でも、2口座目については取引店での手続きが案内されています。一方、GMOあおぞらネット銀行のように追加口座サービスを設けている銀行もあります。
つまり、会社口座は何個でも自由に作れると考えるのではなく、銀行ごとのルールと審査があると理解しておきましょう。
特に創業直後に複数口座を申し込む場合は、なぜその銀行を利用するのかを説明できることが重要です。たとえば、売上入金用、経費支払用、融資取引用といった具体的な目的を整理しておくとよいでしょう。
制度や金融機関の取扱いは変更される可能性があるため、最終的な判断は必ず最新情報を確認してください。
1-2. 会社口座は何個が適切?最初は1〜2個から始める
設立直後の会社であれば、会社口座はまず1〜2個を確保することをおすすめします。売上がまだ少ない時期から4個、5個と増やしてしまうと、残高確認や帳簿入力が複雑になるからです。
たとえば、新しく飲食店を開業する会社であれば、最初は次のような形が考えられます。
- メイン口座:売上入金、家賃、仕入、給与など日常的なお金を動かす
- サブ口座:税金や社会保険料の積立、予備資金の保管に使う
売上が増え、融資取引が必要になった段階で地域金融機関などに3個目を作る方法もあります。
私たちが創業相談を受ける際にも、会社口座は何個作ればよいですかという質問はよくあります。重要なのは個数ではなく、それぞれの口座に明確な役割を持たせることです。
また、法人口座の開設では、履歴事項全部証明書や本人確認資料だけでなく、事業内容を確認できる契約書、請求書、発注書、事業計画書などの提出を求められることがあります。三井住友銀行でも事業内容が確認できる資料の提出を案内しています。
審査期間は金融機関や申込内容によって異なるため、会社設立後すぐに口座が必要な場合は余裕を持って準備しましょう。制度は変更される可能性があるため、最終的な判断は必ず最新情報を確認してください。
2. 会社口座は何個あると便利?複数口座のメリット
2-1. 会社口座は何個かに分けると資金管理がしやすい
会社のお金で起こりやすい失敗の一つが、口座残高を見て使えるお金だと判断してしまうことです。会社の口座には、数か月後に支払う法人税や消費税、社会保険料なども含まれています。
そこで、会社口座を何個かに分け、税金用の口座を作っておく方法があります。たとえば毎月の利益や売上を確認しながら一定額を税金用口座へ移しておけば、納税直前になって資金が足りないという事態を防ぎやすくなります。
吹田市でサービス業を始めた会社でも、売上が順調に増えている一方で、納税資金を運転資金として使ってしまったケースがあり、注意が必要です。利益が出ていることと、現金が残っていることは同じではありません。
会社口座を用途別にするなら、次のような分け方があります。
- 売上・経費口座:日常の入出金をまとめる
- 納税口座:法人税、消費税、社会保険料などの支払いに備える
- 予備資金口座:急な売上減少や設備故障に備える
ただし、税額の見込みは会社ごとに異なります。税務に関する最終判断は専門家に確認してください。
2-2. 会社口座は何個かの銀行に分けてリスクを抑える
預金保険制度では、利息の付く普通預金などの一般預金等について、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。一方、一定の条件を満たす決済用預金は全額保護されます。
注意したいのは、同じ銀行で口座を2個に分けても、預金保険の保護額が単純に2倍になるわけではない点です。同一金融機関の一般預金等は名寄せして計算されます。
そのため、会社の現預金が大きくなってきた場合は、異なる金融機関に分散することも検討できます。
また、銀行のシステム障害などで一時的に振込ができなくなる可能性もゼロではありません。従業員を雇い、毎月給与振込がある会社では、予備の口座を持つことで緊急時の選択肢を増やせます。
制度は変更される可能性があるため、最終的な判断は必ず最新情報を確認してください。
3. 会社口座は何個でもよいわけではない|注意点と使い分け
3-1. 会社口座を何個も作ると管理負担が増える
会社口座を何個も作る最大のデメリットは、残高確認や会計処理が複雑になることです。
たとえば5個の口座を持っていると、決算時には5口座すべてについて帳簿残高と銀行残高を照合する必要があります。インターネットバンキングの利用料や振込手数料などが発生する金融機関であれば、維持コストも確認しなければなりません。
さらに、長期間利用しない口座について管理手数料を設けている銀行もあります。三菱UFJ銀行では一定の条件に該当する未利用普通預金口座について未利用口座管理手数料を案内しています。
創業直後は、次の基準で整理すると管理しやすくなります。
- 毎月使う口座:メイン口座として残す
- 納税や予備資金専用:目的を限定して残す
- ほとんど利用しない口座:本当に必要か定期的に見直す
従業員数名からスタートするような小規模法人であれば、まず2〜3個程度で十分なケースが多いでしょう。
3-2. 会社口座は何個必要か目的別に決める
会社口座は何個必要かを決めるときは、銀行名から考えるより、まず目的を決めることがポイントです。
創業期であれば、次のような組み合わせが考えられます。
| 口座 | 主な目的 |
|---|---|
| 1個目 | 売上入金、仕入、給与など日常取引用 |
| 2個目 | 税金、社会保険料、予備資金の管理用 |
| 3個目 | 融資や地域金融機関との取引用 |
たとえば店舗を開業する方の場合、振込手数料やインターネットバンキングの利便性を重視する口座と、創業融資や今後の資金調達を相談する金融機関の口座を分ける方法があります。
特に融資を考えている場合、金利だけで銀行を選ぶのではなく、今後どの金融機関と関係を作っていくかという視点も大切です。創業融資を受けるためだけに不要な口座を大量に作る必要はありません。
口座開設時には、会社の事業内容、取引目的、実質的支配者などを確認されます。事業計画書、契約書、請求書、許認可証など、実態を説明できる資料を準備しておくと手続きを進めやすくなります。
会社設立、融資、税務までまとめて考えながら会社口座を何個にするか決めると、後から資金管理をやり直す手間を減らせます。制度は変更される可能性があるため、最終的な判断は必ず最新情報を確認してください。税務・法令に関する最終判断は専門家に確認してください。
4. まとめ|会社口座は何個必要か迷ったら2〜3個を目安にする
- 重要ポイント1:会社口座は何個でも増やすのではなく、創業期は1〜2個から始め、必要に応じて2〜3個へ増やす
- 重要ポイント2:売上用、納税・予備資金用、融資取引用など、それぞれの口座に役割を持たせる
- 重要ポイント3:複数口座には資金管理やリスク分散のメリットがある一方、管理負担や手数料にも注意する
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監修 起業支援サポートセンター 長井大樹

